サイバー空間の脅威から守る術

情報学教育研究会 Webコラム 代表blog 情報学教育研究会 代表 横山成彦 コラム

みなさん,こんにちは。

世の中には,さまざまな「ランキング」が存在しますが,その中でも今回は情報セキュリティに関するランキングをご紹介したいと思います。

そのランキングが,こちら。

前年
順位
個人今回
順位
組織前年
順位
1フィッシングによる個人情報等の詐取1ランサムウェアによる被害1
2ネット上の誹謗・中傷・デマ2サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃3
3メールやSMS等を使った
脅迫・詐欺の手口による金銭要求
3標的型攻撃による機密情報の窃取2
4クレジットカード情報の不正利用4内部不正による情報漏えい5
5スマホ決済の不正利用5テレワーク等の
ニューノーマルな働き方を狙った攻撃
4
7不正アプリによる
スマートフォン利用者への被害
6修正プログラムの公開前を狙う攻撃
(ゼロデイ攻撃)
7
6偽警告によるインターネット詐欺7ビジネスメール詐欺による金銭被害8
8インターネット上のサービスからの
個人情報の窃取
8脆弱性対策の公開に伴う悪用増加6
10インターネット上のサービスへの
不正ログイン
9不注意による情報漏えい等の被害10
圏外ワンクリック請求等の
不正請求による金銭被害
10犯罪のビジネス化
(アンダーグラウンドサービス)
圏外
情報処理推進機構(2023):情報セキュリティ10大脅威 2023より引用

このランキングは,2022年に起こった情報セキュリティに関する事案のうち,社会的に影響が大きかったと考えられるものをピックアップし,それを選考メンバーにより審議・投票し決定したものだそうです。

これをシンプルに捉えるために,「被害」という観点でまとめると,個人では,情報の窃取,金銭被害,なりすまし,人格権の侵害,法人では情報の窃取・漏えい・改ざん,金銭被害,システムのダウンについて,恐れているというところでしょうか。

特に個人の場合,初動の対応は少なくとも自分自身で行わなければならないケースが多いと思います。例えば,訪問販売の場合のクーリング・オフ制度については学校教育で学びます。これと同じように,サイバー空間における自らを守るための初動対応についても学校教育で学ぶことのできる仕組みを提供してあげる必要があるのではないかと思います。